Campaign Asia-Pacific
2018年1月31日

広告界の過重労働:回答者の50%が健康への影響を指摘

過剰なストレス、不当に低い評価、支払われない残業代、そして業務時間外も常に届く業務連絡――。Campaignがアジア太平洋地域で実施した調査から、過重労働の実態が明らかに。

広告界の過重労働:回答者の50%が健康への影響を指摘

過重労働は、広告界が抱える根深い問題だ。広告をはじめとするさまざまな業界で、過重労働が成長を阻む足かせとなっていることは言うまでもない。働き方改革についてはさまざまな議論が巻き起こっているが、まとまらないまま終わりがちだ。そこで我々は、職場環境に関する調査の第一弾のテーマを「働き過ぎていると感じているか」に設定した。

調査結果は、広告界の実情を雄弁に物語るものとなった。回答者の半分以上が「自分は働き過ぎている」と感じており、約3分の2が一週間あたりの労働時間が平均40時間を上回っている。残業代が支給されず、休日も仕事をしているという回答者は9割近くに上る。

もちろん、これらの仮説に異議を唱えたい方もいるだろう。実際にこれまでもいくつかお寄せいただいている。読者の皆さまからの忌憚ないご意見を、ぜひ[email protected] (日本語、英語ともに可)までお寄せいただきたい。

調査方法

Campaign編集チームと外部コンサルタントでアンケート調査を設計し、オンラインアンケートツール「Survey Monkey」を用いて実施した。調査期間は2017年11月22日から12月5日までで、アジア太平洋地域の15の市場から500人超の回答を得た。回答者は若手から、業界内で数年の経験を有するトップマネジメント層までと幅広い。エージェンシー側とブランド側の両方から回答を得たが、全体の3分の2弱がエージェンシー側からの回答である。全回答者が全ての質問に回答している訳ではないため、正確性と透明性を期するため、質問ごとに回答者数を記載した。

さらに詳しい内容は、詳細資料(PDF版、英語)をご覧ください。

(翻訳・編集:田崎亮子)


 

 
 

 






 

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