Ryoko Tasaki
2020年12月09日

「今は辛くても…」 トランスジェンダーの元就活生が送るエール

自分のセクシャリティを公表したら、就職活動で不利に働いてしまうのではないか――。LGBTQIA+の就職活動生として抱えていた不安を振り返る。

ヘアケアブランド「パンテーン」が、就職活動で自分らしさを発揮できないことに疑問を投げかけたのは2年前のこと。以来、理不尽な校則や、髪の多さやグレイヘアといった髪の個性を応援してきた。

そんな同ブランドがこのたびの広告キャンペーンで取り上げたのは、LGBTQIA+の人々の就職活動中の苦悩と葛藤だ。企画・制作はグレイ。

動画にはトランスジェンダーの2名が登場し、「男性として就職活動をしようか、女性として就職活動をしようか」「髪だけは嘘をつけないと思って」と葛藤してきたことを打ち明ける。当時を振り返りながら、現在は笑顔で語る社会人となった2人の姿は、まさにロールモデルといえるだろう。

1分にまとめられたCMにも、もちろん強いメッセージ性がある。だが以下にご紹介するフルバージョンの動画で「3年後とか5年後にはあなたは笑ってます」という言葉を紡ぐまでの無言の数秒間が、見る者に強く訴えかけてくる。

特設サイトでは、動画内に登場する2名を含む計14名のエピソードが紹介されている。

(文:田崎亮子)
 

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