Staff Reporters
2020年2月06日

楽天、シンガポールAI企業と新会社設立

新会社「楽天スクリーム」は、AIによる行動パターン分析に基づいたマーケティングソリューションを提供していく。

東京都内にある楽天の小売店舗
東京都内にある楽天の小売店舗

楽天が、シンガポールに拠点を置くAI企業「スクリーム・テクノロジーズ(SQREEM Technologies)」と楽天スクリームを設立した。日本の広告主に向け、AIによる行動パターン分析を軸としたデジタルマーケティングソリューションを提供していく。

1億以上に及ぶ楽天会員に基づくデータの分析に、スクリーム社の持つAIテクノロジーを活用。複雑化する消費者行動をリアルタイムで捉え、広告パフォーマンスの最大化とコストの効率化を実現することで、日本市場における新たな価値の創出を図る。

代表取締役社長には楽天マーケティングジャパン傘下、リンクシェア・ジャパン代表取締役の清水竜元氏が就任した。

清水竜元氏:

楽天とスクリームの融合によって生まれる力が、日本のプログラマティック市場を次のレベルに押し上げていくことでしょう。デジタルマーケティング業界の成長の加速化に貢献できれば、と考えています。

イアン・チャップマン−バンクス(スクリーム・テクノロジーズCEO):

グーグルがウェブブラウザー「クローム(Chrome)」におけるサードパーティークッキーのサポートを2年以内に廃止すると発表したことを受け、広告主やエージェンシーはプライバシーを犯すことなく消費者を理解し、リーチするソリューションを求めています。スクリームのAIテクノロジーは、クッキーを使わずに精度の高い自動化されたデジタルメディアバイイングを実現しました。これによってGDPR(EU一般データ保護規則)はもとより、プライバシーに極めて厳格な市場にも対応できるソリューションをブランドやエージェンシーに提供できるのです。

(翻訳・編集:水野龍哉)

関連する記事

併せて読みたい

4 日前

世界マーケティング短信:Cookie廃止の延期、テスラの人員削減

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

2024年4月24日

大阪・関西万博 日本との関係拡大・強化の好機に

大阪・関西万博の開幕まで1年弱。日本国内では依然、開催の是非について賛否両論が喧しい。それでも「参加は国や企業にとって大きな好機」 −− エデルマン・ジャパン社長がその理由を綴る。

2024年4月23日

エージェンシー・レポートカード2023:カラ

改善の兆しはみられたものの、親会社の組織再編の影響によって、2023年は難しい舵取りを迫られたカラ(Carat)。不安定な状況に直面しつつも、成長を維持した。

2024年4月23日

私たちは皆、持続可能性を前進させる責任を負っている

持続可能性における広告の重要性について記した書籍の共著者マット・ボーン氏とセバスチャン・マンデン氏は2024年のアースデイに先立ち、立ち止まっている場合ではないと警告する。