Ryoko Tasaki
2019年3月11日

「マーケターの価値を明らかに」 マーケターキャリア協会が設立

「マーケターが、マーケターを、マーケティングする」ための場が誕生した。

設立発表会のパネルディスカッションに登壇した、7名の理事。左から小野進一氏(ホールハート)、相河利尚氏(イープラス)、秋山勝氏(ベーシック)、鈴木健氏(ニューバランス)、田中準也氏(インフォバーン)、富永朋信氏(イトーヨーカ堂)、藤本あゆみ氏(Plug and Play Japan)
設立発表会のパネルディスカッションに登壇した、7名の理事。左から小野進一氏(ホールハート)、相河利尚氏(イープラス)、秋山勝氏(ベーシック)、鈴木健氏(ニューバランス)、田中準也氏(インフォバーン)、富永朋信氏(イトーヨーカ堂)、藤本あゆみ氏(Plug and Play Japan)

経営の根幹を担うマーケティングは近年、その手法や生活者のニーズが高度化・複雑化の一途をたどっている。だが一方で、マーケターとしてのキャリアアップの道は、明確とはいえない。

このような現状を打開すべく、マーケターキャリア協会が3月1日に設立された。「マーケターの価値を明らかにする」とビジョンに掲げる同協会のミッションは、「ビジネスを動かすマーケティングの貢献度を可視化する」「プロフェッショナルとしてのマーケターのキャリア構築を支援する」「ビジネスパーソンのマーケティング思考を育成する」の3つ。

代表理事に就任した小野進一氏(ホールハート代表取締役CEO)はコミュニケーション業界で就職・転職支援を手掛けてきた中で「マーケターは自分自身のキャリアの価値が明らかになっていない人が多い」と感じてきた。「今まで選択肢になかった未来を、協会を通じて作っていく」と意気込みを語る。

他には6名の、いずれも国内外の企業で活躍してきたマーケターが理事に名を連ねる。3月5日の設立発表会で実施されたパネルディスカッションでは、「マーケターのアイデンティティーを社会的に評価されるようにしていきたい」(ニューバランス 鈴木健氏)、「マーケターはステークホルダーを説得する孤独な作業をしなければならない。そんなマーケターの互助組織があったらどれだけ幸せになるか」(イトーヨーカ堂 富永朋信氏)といった思いが語られた。

今後は無料会員を募集していく他、マーケターのメンターシッププログラム、セミナー、調査などを実施していく。

(文:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

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