Doug Schiff
2019年6月13日

カンヌライオンズ 2019受賞予測:ダグ・シフ(ジオメトリー・オグルヴィ・ジャパン)

今年のカンヌライオンズ ではどのような作品が受賞を果たすのか。業界のオブザーバーが予測する。

ダグ・シフ氏
ダグ・シフ氏

今月開催される、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル。Campaignは複数のオブザーバーに、今年のカンヌで高い評価を受けるであろう日本及びアジア太平洋地域の作品を選んでもらった(自社制作のものは除く)。今回はジオメトリー・オグルヴィ・ジャパンのダグ・シフ共同CCOが選んだ作品をご紹介する。

「過去数カ月で最も面白いと思った作品が、これら3点。この1年、クリエイティビティーに関してアジアは決して輝かしい年ではなかったが、カンヌではいつも素晴らしい発見がある。以下の作品は必ず受賞する。問題は、いくつの賞を獲るかということでしょう」

  1. カシコン銀行(タイ) 「Face / Off」

昨年、「Friendshit」という素晴らしい作品を発表したエージェンシーとそのクライアントが生み出した、この「Face / Off」。決して奇抜な作品ではなく、「人生の転機には銀行があなたの手助けをします」というメッセージを伝えている……と思う。見始めると、最後まで「何だ、この動画は……」という印象を受けるが、様々な意味で楽しませてくれる。

  1. 資生堂 「The Party Bus」

4年前に公開された、ジェンダーの問題を取り上げた同社の「High School Girl?」は数多くの賞と無数のページビューを獲得した。今回のLGBTをテーマとした作品はそれほどの評価は受けないかもしれないが、フィルムクラフトのカテゴリーで少なくとも2〜3の賞は獲得するだろう。アニメと実写の合成が大胆かつ美しく、最初のシーンから心を奪われる。

  1. ジミー・ネルソン・ファンデーション 「Blink Test」

人類、そして急速に消えつつある先住民文化へのオマージュ。英国人写真家のジミー・ネルソン氏はその半生を通じ、彼らの存在を感動的なポートレイトで記録してきた。秒単位で目まぐるしく変わるカットを使用し、コンセプトである「blink and they’re gone(瞬きをする間に彼らはいなくなる)」を強調する。美しい写真の巧みな活用法だ。しかし、果たしてAR(拡張現実)を使う必要があっただろうか。この作品が否定しているのが、先端技術ではないのだろうか。息を呑むような写真の美しさに強い力があるのだから。

提供:
Campaign Japan

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