David Blecken
2016年10月19日

過労自殺で電通に立ち入り調査

電通の労働実態を明らかにするため、当局が調査に乗り出した。

東京都内の電通本社(提供:マキシム・ギルボ/Flickr)
東京都内の電通本社(提供:マキシム・ギルボ/Flickr)

東京労働局は、昨年の女性新入社員の自殺は過重労働が原因として労災認定された問題を受け、電通の本社や支社、計4カ所に立ち入り調査に入った。

フィナンシャル・タイムズによれば、調査は抜き打ちで10月14日に行われた。高橋まつりさん(当時24歳)の自殺は偶発的なものか、あるいは長時間労働の全社的な常態化に起因する根深い問題なのか、実態を詳しく調査する。

複数の業界関係者が、日本の広告界では多くの企業で過重労働が深刻な問題になっていると認める。

厚生労働省は先ごろ、蔓延する長時間労働の実態などをまとめた『過労死等防止対策白書』を公表した。企業約1,700社と労働者約2万人を対象にした調査では、4分の1近い企業で月80時間を超える残業があることが明らかになった。また、警察庁の統計によると「勤務問題」を動機とする自殺者数は2,000人(2015年)を超える。

2014年には 過労死等防止対策推進法が施行されている。実効性に課題は残るが、過度の長時間労働を助長させるなど労働基準法上の悪質な違反が認められれば、企業は刑事責任を問われる。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳:鎌田文子 編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

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