Ryoko Tasaki
2025年3月01日

デュオリンゴ、キャラクター「死亡」の投稿が話題に

デュオリンゴが、マスコットキャラクターの「死亡」を突然発表。その後、生き返らせるイベントを経て、フクロウは復活した。

デュオリンゴ、キャラクター「死亡」の投稿が話題に

語学学習アプリ「デュオリンゴ(Duolingo)」が2月12日、突如としてフクロウのマスコットであるデュオが「死亡した」とSNSに投稿した。 

「当局が死因を調査中で、我々も全面的に協力中」だが、「おそらくあなたがレッスンを受けるのを待ちわびて亡くなったのでしょう」とのこと。そして「多くの敵がいたことは承知しているが、嫌う理由をコメント欄に書き込むのはやめてほしい」、どうしてもそうしたい場合には「クレジットカードの番号も記載してくれれば、彼をしのんで有料版に登録します」とも。この投稿が注目を集め、いいねが215万件もついた。 

そしてメキシコ料理のチェーン店「エルポヨロコ(El Pollo Loco)」が「私たちではありません。当店ではフクロウは提供していません」とコメントし、アドビ(Adobe)は「イラストレーター(グラフィックデザインツール)の中で翼を与えましょう」、浄水器のブリタ(Brita)は「涙も濾過できればいいのに」(ブリタ)とコメントするなど、さまざまなブランドの公式アカウントが反応した。 

翌日には、サイバートラックに衝突されたことが死因だったと発表。するとXが「全ての鳥は天国へ」と画像を投稿した。ネットフリックス(Netflix)はイカゲームを彷彿とさせる内容で「デュオは排除されました」、同じくフクロウのキャラクターを持つフートスイート(HootSuite「厄介者がいなくなってよかった」と揶揄した一方で、世界保健機関(WHO)は「一つだけ確かなことは、天然痘ではないということ。この病気は1980年に根絶したからです」と書き込んだ。 

さらに14日には、同社の他のキャラクターが死亡した理由についても言及15日にはこれらのキャラクターが棺に納められたぬいぐるみを販売た。ルイス・フォン・アーンCEOは「デュオの地球上での活躍は終わりました」との声明を動画で発表し、「彼に敬意を表して、彼が望んでいたことをしましょう。アプリを開いてレッスンを受け、最高の思い出をシェアしましょう」と呼び掛けた。 

だが18日には、XP(レッスン完了時にもらえる経験値ポイント)を500億点集めてデュオを生き返らせようという特設サイトが立ち上がる。そして24日になると「伝説は不滅」というフレーズと共に、サイバートラックの荷台に載せられた棺からデュオが起き上がる動画を公開続いて「死を偽ったのはテストで、皆さん合格しましたね」と明かした。

一連の投稿に対し、「ソーシャルメディアで注目を集めた素晴らしい施策」と称賛する声上がった一方で、そもそもキャラクターを死なせた理由は何か、なぜ日本の公式アカウントでは「日本にいる僕は生きてるよ!」と違った展開だったのかと戸惑うコメントも見られた。 

(文:田崎亮子)

 

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