David Blecken
2018年1月25日

テクノロジーで、観光誘致動画にさらなるリアリティーを

相撲や神社、ピカチュウなどを360度動画で体験できる。

外国人観光客に日本の魅力を余すところなく伝えようと、日本政府観光局(JNTO)が360度VR動画を公開した。

作品は、伝統・革新・自然が渾然一体となった日本の魅力を、日本人と外国人の視点から描く。独立系クリエイティブエージェンシー「猿人」が制作した。

動画では、座禅や相撲の稽古、赤い鳥居が連なる伏見稲荷神社、回転寿司、ピカチュウのぬいぐるみが詰まったゲームセンターのクレーンゲーム機などを紹介。VRゴーグルを装着すれば、臨場感あふれる動画を満喫することができる。

今回のキャンペーンでは動画に加え、拡張現実(AR)のサイネージ広告を欧州5カ国6都市(スペイン、英国、フランス、イタリア、ドイツ)の主要駅やショッピングモールに設置した。侍や歌舞伎役者などの衣装を、デジタルで簡単に体験することができる。

Campaignの視点:
よくできた動画で、潜在的な訪日観光客に幅広くアピールするだろう。ARによるデジタル試着は、いわばテーマパークに設置されている顔出しパネルと基本的には同じだが、それでもやはり楽しい体験となる。全体的に、臨場感を出して観光誘致につなげるという明確な目的のために、テクノロジーをうまく活用した事例だ。

映像内で取り上げられているものは、日本についてある程度の知識を持つ人には見慣れたものが多い。それも構わないだろう。だが、日本を一度訪れたことのある観光客の多くが、さらなる魅力を探そうと再び日本を訪れることを念頭に置くと、このような技術が、知名度が低くて観光地化されていない場所の紹介にも活用されればと願う。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

1 日前

世界マーケティング短信:資本としてのクリエイティビティー

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

2 日前

アフターコロナ 日本は消費意欲が旺盛

コロナ収束後は積極的に消費をしたい −− マッキャン・ワールドグループが実施する新型コロナウイルスに関するグローバルアンケート調査で、日本が最も消費活動に意欲的という結果が出た。

3 日前

アジアのブランド、CSRキャンペーンに注力

WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルスのパンデミックを宣言してから半年。アジアのブランドがインフルエンサーを活用したCSR(企業の社会的責任)キャンペーンを大幅に増やしていることがわかった。

3 日前

電通、トヨタと新会社を発足

目指すはマーケティング変革とモビリティビジネスの創造 −− 日本の巨大企業2社が手を組み、来年1月に新たな組織を立ち上げることになった。