Ryoko Tasaki
2018年7月24日

目薬の常識を覆すデザイン

当たり前のように受け入れてきた点眼という行為に、疑問を投げかける。

目薬の常識を覆すデザイン

目薬は、あの小さなキャップをひねって開け、上を向き、ねらいを定めて点眼するもの――。今まで当たり前のように受け入れてきたこの常識を覆すコンセプトモデルが7月8日、「世界の瞳は思った以上に過酷な目にあっている展」で発表された。主催したのは、来年で目薬発売110周年を迎えるロート製薬だ。

過酷な環境として今回選ばれたのは、ブルーライトに悩まされる日本、砂漠に覆われたカザフスタン、寒さの厳しいアイスランド、そして紫外線が強いオーストラリアの4カ所。デザインを手掛けたのは、金沢を拠点に活動する「secca(雪花)」。

映像内での登場順にご紹介すると:

日本モデル:目の周りにある眼精疲労回復のためのツボを押しながら点眼できる

カザフスタンモデル:足元が不安定な砂漠でも確実に点眼できるよう、ジャイロ機能が付いている

アイスランドモデル:寒冷地でも凍結せず、分厚い手袋でも開けやすい容器になっている

オーストラリアモデル:超音波で液剤を蒸気にし、まぶしい太陽を見上げることなく点眼できる

Campaignの視点:
多少不便に思うことはあっても「こういうものだ」と半ば諦めて受け入れてきた行為に、デザインで解決法を提案している。極限の場所として4カ国が選ばれているが、提起された課題はどれも普遍的なものばかり。揺れる場所での点眼や、上を見上げるのが困難な状態は誰にでも起こり得るし、さまざまな電子機器に囲まれる現代人にとってブルーライトの問題はもはや避けては通れない。今回のコンセプトモデルが何らかの形で商品化されないものか、ぜひ期待したいところだ。

(文:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

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