David Blecken
2017年11月09日

ANAとAirbnb、国内旅行でパートナーシップ締結

国内旅行の新しいスタイルの普及を、共に目指していく。

都内で行われた記者会見にて。左より、志岐隆史氏(全日本空輸 代表取締役副社長)、田邉泰之氏(Airbnb Japan 代表取締役)、井上慎一氏(Peach Aviation 代表取締役CEO)
都内で行われた記者会見にて。左より、志岐隆史氏(全日本空輸 代表取締役副社長)、田邉泰之氏(Airbnb Japan 代表取締役)、井上慎一氏(Peach Aviation 代表取締役CEO)

全日本空輸(ANA)とその傘下の格安航空会社Peach Aviation(ピーチ)は、多様な国内旅行のスタイルの提案を目指し、民泊大手エアビーエアンドビー(Airbnb)とパートナーシップを締結した。

3社が共に目指すのは、より手軽な旅行へのアプローチ、特にこれまであまり目を向けられてこなかった地域への観光客誘致だ。各社が追求する事業利益に加え、日本の地方経済活性化に貢献することも念頭に入れている。

このプロモーションは日本国内の旅行者を対象にしており、知名度の高いANAと組むことはAirbnbにとって、その名を広めるまたとないチャンスだろう。Airbnbは訪日観光客には良く知られた存在だが、従来のホテルや旅館に変わる宿泊手段として、日本人の間ではあまり知られていない。

ANAの特設サイトにはAirbnbのコンセプトや、Airbnbを初めて利用するユーザーにANAのマイレージが提供される旨を掲載。また「暮らすように旅しよう」をキャッチフレーズに、「京町屋に泊まろう」や「農業体験」など5つの旅行テーマを紹介している。ピーチも特設サイトで、インフルエンサーお薦めのAirbnbのサービスや、初回ユーザーへのクーポン提供を紹介している。鉄道のように気軽に利用してもらうことを目指すピーチは、「空飛ぶ電車」をそのコンセプトとしている。

日本ではホームシェアリングに対して、依然として賛否の声がある。しかし「住宅宿泊事業法(民泊新法)」がこの夏に可決されたことにより、新たな宿泊手段としてその地位を確立していくだろう。Airbnbはこれまでも、みずほ銀行やカルチュア・コンビニエンス・クラブなど日本の大手企業と提携し、ブランドの確立を目指してきた。

民泊新法の成立により、競争は今後激しくなると予想される。Airbnbの当面のライバルは、楽天とBooking.comだ。楽天は、傘下の民泊事業会社「楽天LIFULL STAY」の知名度を海外の旅行者の間で高めるべく、今年7月に大手民泊サイト「ホームアウェイ」とパートナーシップを締結している。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳:岡田藤郎 編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

3 時間前

新型コロナ 各国で政府に不信感

マッキャン・ワールドグループが実施した世界的規模の調査から、7割の人々が自国政府の対応に不満を抱いていることが分かった。

4 時間前

エージェンシー・レポートカード2019:博報堂

昨年は海外企業の買収など幅広く事業を展開、クリエイティブ面でも健闘した博報堂。こうした実績は、果たして自社評価に見合うものなのか。

4 時間前

エージェンシー・レポートカード2019:電通

組織改革中の電通にとって2019年は、日本国内では比較的安定感があるものの、海外事業においては困難な一年であった。目下の課題は、インクルーシブな「One Dentsu」の文化を創造していくことだ。

4 時間前

エージェンシー・レポートカード2019:Dentsu X

リーダーシップ層が幾度も変わった、dentsu X。力強い創造性を武器に、顧客からの価格への圧力と、2018年の収益減少という2つの課題に挑む。