David Blecken
2019年5月14日

IPGグループのジェンダー多様性推進者、アップルへ移る

女性リーダーシップネットワークを率いてきたマッキャンの高田氏が、アップルへと移る。

高田聡子氏
高田聡子氏

高田聡子氏が、アップルのシニア・クリエイティブ・ディレクターに就任した。同氏はマッキャン・ワールドグループのクリエイティブディレクターで、インターパブリックグループ(IPG)の女性リーダーシップネットワークの共同代表を務めていた。

高田氏はBBH(都内)、オグルヴィを経てマッキャンに移り、そこで7年超を過ごした。新しい職場での役割についてCampaignは高田氏に尋ねたが、コメントは得られなかった。

これまで高田氏は、日本の広告界でジェンダー平等がいかに重要かを、率直に表明してきた。2017年のCampaignのインタビューでは、女性リーダーの実態を示すデータやロールモデルが不足していることが、この問題の解決を阻んでいると指摘している。

IPGグループは昨年6月に女性リーダーシップネットワーク(WLN)を日本で立ち上げ、高田氏とジー・ワトソン氏(マッキャン・ワールドグループ・アジアパシフィック EVP、CFO)が共同代表を務めていた。同ネットワークの目標は「“ガラスの天井”が存在しない、快適でインクルーシブ(包括的)な職場環境づくり」で、これの遂行によって優秀な女性の確保と維持を目指している。

マッキャンの広報担当によると、WLN共同代表を引き継ぐのは、MRM//McCannビジネスディレクターの大塚理恵氏とのこと。同社のプロフィールによると、大塚氏はMRMに20年間在籍し、現在は15名のアカウントマネジャーを率いている。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

5 時間前

世界マーケティング短信:IPG、統合に先立ち3200人を削減

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

20 時間前

データから見る、『国宝』現象

映画『国宝』の勢いが止まらない。興行収入は170億円に迫り、原作小説の売上げも累計200万部を突破。この一大ブームから、広告主は何を学べるのか。データの視点から検証する。

3 日前

儲かる副業を探すならば「アドフラウド」を選ぶだろう

アドフラウドは、今や違法薬物取引に匹敵する世界規模の犯罪でありながら、そのように扱われることはほとんどない。他の分野では決して許容できないような損失を、広告業界はなぜ容認しているのか。

2025年11月07日

世界マーケティング短信:仏政府、シーインの通販を一時停止

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。