Ryoko Tasaki
2021年3月12日

どちらの疾病を優先するべきか?

難病の治療支援や研究助成に、取り組む団体は数多くある。どこに寄付をすればよいか、選ぶのは容易ではない。

7年前にパーキンソン病と診断された男性と、2年半前に膵臓がんと診断された女性の「誰に寄付しますか?」と問うのは、豪州ガーヴァン医療研究所のキャンペーン動画だ。

「疾病関係の慈善団体が5,000以上もある中で、誰に寄付すべきかをどのように決めるのか?」と問いかけるキャンペーンサイトには、動画に登場する2名の他にも多発性硬化症、骨粗鬆症、1型糖尿病、シェーグレン症候群などを患う人々が登場。病気に気付いたときのことや、心境、変化、苦悩、同研究所や医学の進歩が希望になっていることについて語る。

このキャンペーンが大胆なのは、特定の疾病にフォーカスした慈善団体ではなく、「我々のゲノム研究は、これら全てを助けることができる」と同研究所への寄付を呼び掛けていることだ。制作はBWM Dentsu。

(文:田崎亮子)

 

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

21 時間前

世界マーケティング短信:IPG、統合に先立ち3200人を削減

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

1 日前

データから見る、『国宝』現象

映画『国宝』の勢いが止まらない。興行収入は170億円に迫り、原作小説の売上げも累計200万部を突破。この一大ブームから、広告主は何を学べるのか。データの視点から検証する。

4 日前

儲かる副業を探すならば「アドフラウド」を選ぶだろう

アドフラウドは、今や違法薬物取引に匹敵する世界規模の犯罪でありながら、そのように扱われることはほとんどない。他の分野では決して許容できないような損失を、広告業界はなぜ容認しているのか。

2025年11月07日

世界マーケティング短信:仏政府、シーインの通販を一時停止

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。