David Blecken
2019年1月23日

電通とアモビーが協業

オンライン消費者行動からより深いインサイトを −− 両社が狙う層は「サイレントマジョリティー」だ。

写真:Shutterstock
写真:Shutterstock

電通はシンガポールに拠点を置くマーケティングテクノロジーのサービスプロバイダー、アモビー(Amobee)との提携に踏み切った。日本市場に関するより価値の高い消費者データとインサイトの提供を目指していく。

シンガポールテレコム(Singtel)の子会社であるアモビーは声明で、「電通の国内クライアントに向けてアナリティクスと広告ソリューションを共同開発していく」と発表。電通は国内クライアントを公表していないが、トヨタやソフトバンク、ソニーといった日本の主要企業との取引が知られる。

今後の協業では、アモビーの「ブランド・インテリジェンス」を活用。これは外的要因が消費者行動・心理にどのような影響を及ぼすか、総合的に把握するためのツールだ。マーケターは通常、このブランド・インテリジェンスを用いてプログラマティックによるメディアキャンペーンの最適化を図る。アモビーが事業展開するのはアジア太平洋地域に加え、北米・欧州・中東。

ブランド・インテリジェンスは、ソーシャルチャネルで意見を発することの少ない「サイレントマジョリティー」のブラウジング行動の分析が可能とされる。アモビーによれば、「通常の社会調査よりも奥行きのある、正確な結果を導き出すことができる」。

電通の丸山博之シニア・コミュニケーション・プランニング・ディレクターは声明の中で、このツールの活用でクライアントは「よりスムーズなマーケティング戦略立案が可能となる」とコメント。アモビーの城石將恒・日本法人社長執行役員も、「消費者のブランド体験をより質の高いものにできる」と述べる。

日本におけるデジタルメディア、及びプログラマティックメディアへの投資は他の主要市場に比べまだ少ないが、右肩上がりの状況だ。電通の国内売上総利益に占めるデジタル事業の割合は、現在約20%。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:水野龍哉)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

20 時間前

ミツカン、「日本人の長寿」でOSUをアピール

アップルサイダービネガー(リンゴ酢)ブランド「OSU」を英国で展開するミツカン。ソーシャルメディア用の新たなキャンペーンに、日本人の超高齢者を起用した。

4 日前

世界マーケティング短信:カンヌライオンズ2021 、ネットフリックスとウィーチャットの躍進

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

4 日前

2021年は、顧客の体験を軸にビジネス全体を再構築する「BX元年」

局所的な改善だけで大きな成果を得ることが難しくなった今、企業に必要なのは顧客体験を基軸とした企業活動全般の設計だと、アクセンチュアの黒川順一郎氏は語る。

4 日前

P&G マーク・プリチャード氏 インタビュー:ブランドはプラットフォームの監視に「時間をかけすぎている」

日用消費財大手、プロクター&ギャンブル(以下P&G)のマーク・プリチャード氏が、バーチャル開催になったCESの「P&G LifeLab」でCampaign USのインタビューに応え、 P&Gはアカウンタビリティが果たせるまでプラットフォームへの支出を抑制し続けると語った。