David Blecken
2016年11月17日

電通の業績は海外堅調、国内は低成長

電通が、2016年度第3四半期(7-9月期)の連結決算を発表した。売上総利益のオーガニック成長率は、2.7%となった。

電通代表取締役社長執行役員、石井直氏
電通代表取締役社長執行役員、石井直氏

海外事業である電通イージス・ネットワークのこの四半期のオーガニック成長率は、全体で5.2%、アジア太平洋地域では5.3%。それぞれ前年同期の6.6%、9.3%から下げている。

国内事業の伸びは0.3%で、こちらも前年同期の1.4%から下げた。2016年期初からの9ヶ月累計では、国内事業と海外事業を合わせたグループ全体の売上総利益のオーガニック成長率は5.7%増となった。

同社では、2020年東京五輪・パラリンピック大会のスポンサーシップの国内セールスなどが貢献したとしている。

電通は期初からの9ヶ月間で、米国の独立系最大級のデータマーケティング会社「マークル・グループ」を含め27社の買収及び投資を行っている。売上総利益の中でデジタル分野が占める割合は35.5%で、その内訳は国内事業が19.7%、海外事業が50.5%。電通イージス・ネットワークは、2020年までに100%デジタルに移行することを目指している。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳:鎌田文子 編集:水野龍哉)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

20 時間前

エージェンシー・オブ・ザ・イヤー2025 日本/韓国:結果発表

Campaign Asia-Pacific主催「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー2025 日本/韓国」の、受賞者/受賞企業が発表された。

2025年11月21日

世界マーケティング短信:電通G、海外事業は「あらゆる選択肢を含め検討」

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

2025年11月20日

社内改革をマッキンゼーに託した、WPP

WPPが外部に変革を委ねた −− そんな声も上がる中、「この10年で最も賢明な策かもしれない」と筆者は説く。

2025年11月19日

ゾーラン・マムダニ氏の選挙キャンペーン、デザインの力を証明

どの政党も同じようなイメージを持たれるようになると、デザインは差別化のための数少ない手段となる。