Reem Makari
12 時間前

「エクスペリメント」を活用するマーケターが急増

広告の効果測定でも、AIツールを用いたソリューションが普及している。だが広告主は依然、「全体的な投資利益率(ROI)が把握できていない」と最新の報告書は指摘する。

「エクスペリメント」を活用するマーケターが急増

* 自動翻訳した記事に、編集を加えています。

AI活用によって、マーケターはクリエイティブの試行や広告パフォーマンスの把握が容易になった −− 世界広告研究センター(WARC)の調査報告書「Future of Measurement(測定法の未来)2025」はこのように記す。

エクスペリメントマーケティングを試すマーケターの割合は、過去1年間で18%から36%へと倍増。その主要因は、メタやアマゾンなどウォールドガーデン(閉じられた環境)プラットフォームで利用できるツールの普及だ。

しかし広告主は依然として、「ROIの全体像を把握していない」とも指摘。透明性やクロスチャネルパフォーマンスを比較する機能の不足など、プラットフォームベースのアトリビューションの不備が要因だという。

報告書では、広告主のベストプラクティスとして、仮説・成果指標の明確な設定、様々な手法を組み合わせたエクスペリメントの実施、テストと学習を計画に組み込むことなどを挙げる。

また、アトリビューションベースのプラットフォームは3〜4年分のデータしか測定せず、長期にわたる価格効果を把握できない点を指摘。ブランディングや価格競争力を重視する広告主は、「オーダーメイドの測定ツールの開発に予算をかけるべき」と忠告する。

マーケターに推奨するのは、プライシング(価格設定)がもたらす影響を長期にわたってトラッキングすること。貿易関税などの経済的圧力で、「ブランドによるプライシングの『耐久性』が今後は重視されるだろう」とも。

さらに、AIによって様々なプラットフォームやフォーマットの枠を超えた「迅速かつ大規模なクリエイティブテストが可能になった」と付記。しかし今でもハイブリッドなアプローチ −− AIと人によるインプット −− がベストプラクティスとも言及。特に重要なアセットは、依然として人の手によるインプットが欠かせないという。

WARCのリサーチ&インサイト部門のマネージングエディター、ポール・ストリンガー氏は次のように述べる。「以前は、マーケティングの効果測定は先進的な広告主のやることとみなされていた。今後1年でツールと測定法のさらなる『民主化』が進み、新しい定義が生まれるでしょう」

「ただし課題もある。AIツールが測定の迅速化・大規模化をもたらしても、広告主には依然、広告のROIを把握する包括的なフレームワークがないのです」

「この報告書は、WARCが外部の研究機関とインサイトをシェアし、測定技術の最新の動向を明確にすることを目的としている。この結果を踏まえ、マーケターには実践で役立ててほしい」

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