David Blecken
2018年12月17日

VISA、日本のマーケティングトップが辞職

2020年五輪にまつわる大規模な広告キャンペーンが、今年始まったばかりだ。

VISA、日本のマーケティングトップが辞職

VISA(ビザ)で日本のマーケティングのトップを務めた柏木孝文氏が、入社から1年余りで辞職した。

柏木氏が新たな可能性を求めて辞職したことを、同社スポークスパーソンは認めたが、詳細や転職先については明らかにしなかった。

金融サービス企業としてだけでなく、テクノロジー企業としての地位を確立したいという同社の願望は、柏木氏の退職で挫かれたようだ。同氏はビザに移る前は、グーグルで日用消費財の分野を担当。昨年のインタビューで同氏は、ブランドイメージを革新的なものへと刷新する任務に大きな魅力を感じたと語っていた。

ビザは2020年東京五輪のワールドワイドパートナーで、キャッシュレス決済への移行が遅れている日本でキャッシュレス化を牽引したいと考えている。日本では日々の支払いの大部分でキャッシュが好まれてきた。だが、eコマース(電子商取引)の成長率や、顧客特典の認知度の高さなどから、人々の間でカード決済が浸透しつつあることが伺える。

今年4月には、五輪スポンサーシップに関連した広告キャンペーンを展開。「New Normal」というキャッチフレーズで、瀬戸大也(競泳選手)のように多忙な日々を送る人々にとって、カード決済がいかにフィットするかを訴求するテレビCMを放送した。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

1 日前

サントリー「-196」 CFが明かすブランド名の由来

いつも「やり過ぎ」に映る日本の広告。電車やコンビニで巨大なレモンが爆発するこの広告は、その極みだろうか……。

2025年12月05日

世界マーケティング短信:オムニコムの新体制が明らかに

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

2025年12月02日

人員削減はビジネス上の理由 リストラから迅速に再出発するには?

人員削減がクリエイティブ業界の構造を変えつつある中、人員整理は今やビジネスにおける現実となった。2026年に向けて再出発し、新たなポジションを見つけ、採用されるための実践的なロードマップを、採用ディレクターのディーン・コネリー氏が紹介する。

2025年11月28日

アサヒGHDへのランサムウェア攻撃 最大190万件の個人情報が流出か

アサヒはシステム障害への対応に注力するため、通期決算発表を遅らせると発表した。