David Blecken
2019年3月12日

カイトウィール、スーパードライブと提携しアジアへ進出

アジア太平洋地域でコンシューマージャーニー統合サービスを提供すべく、2社が提携する。

(左より)サム・カッセルズ、マーク・スミスの2氏
(左より)サム・カッセルズ、マーク・スミスの2氏

コンシューマージャーニーに特化した米企業「カイトウィール(Kitewheel)」が、アジア太平洋市場への進出を視野に、データマーケティング会社「スーパードライブ(Superdrive)」と提携した。

スーパードライブは、カイトウィールのアジア太平洋市場における初の実装認定企業であり、セールスパートナー。スーパードライブの創業者兼CEOであるサム・カッセルズ氏によると、この提携によって「リアルタイムデータと消費者心理に容易にアクセスでき」、よりパーソナライズされた、コンテクストに基づくマーケティングが可能になるという。

カッセルズ氏によると、提携は財務的なものではない。ある日本の日用品メーカーがグローバルに展開する商品のプロジェクトで、両社は数年にわたって協働し、その成功が今回の提携につながったという。

パートナーシップの恩恵を享受するクライアントについて、カッセルズ氏は具体名は明かさなかったが「生活者に素晴らしい顧客体験を提供しようと奮闘する、あらゆる大手企業に」影響を及ぼすだろうとコメント。また、カイトウィールの顧客には金融サービス業、小売業、旅行業などがあるという。

なぜカイトウィールは今、日本への進出を考えているのか。同社のマーク・スミス社長によると、欧米以外の市場に拡大しようと考え、そのためのサポートをしてくれるパートナーネットワークを探したという。

「生活者とのエンゲージメント構築を改善したいと考えるあらゆる組織に、我々のソリューションは適用できます」とスミス氏。「しかし、今それに該当するのは成熟した大手ブランドであることが分かりました」

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

1 時間前

世界マーケティング短信:電通グループ、海外事業が厳しい結果に

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

1 日前

中国で人気 カルビーの成長戦略

中国で「ジャガビー」を人気商品に仕立て上げたカルビー。アニメファンに訴求するIPコラボで、さらなる売上増を目指す。中国のCMOを務める宮倉裕幸氏に聞いた。

2 日前

「エクスペリメント」を活用するマーケターが急増

広告の効果測定でも、AIツールを用いたソリューションが普及している。だが広告主は依然、「全体的な投資利益率(ROI)が把握できていない」と最新の報告書は指摘する。

2 日前

WPPメディア:世界有数のコミュニケーション企業が、なぜメッセージングで失敗したのか?

グループエムの名称変更というニュースに、広告業界は沸き立っている。これはWPPの大胆な改革なのか、それとも深刻な問題の兆候なのか? トリニティP3のダレン・ウーリー氏が、このコミュニケーションの失敗と、今回のブランド刷新が広告主や従業員、メディアバイイングの未来にどのような意味を持つのかについて考察する。