Olivia Parker
2018年10月30日

ブランドへの関心が薄いセンテニアル世代

電通イージス・ネットワークは、東南アジアに住む16~23歳を対象に、購入習慣に関する調査を実施した。

新しい調査によれば、センテニアル世代は上の世代に比べ、自分の購入するものがどのブランドのものであるかを気にしない傾向にあるようだ。
新しい調査によれば、センテニアル世代は上の世代に比べ、自分の購入するものがどのブランドのものであるかを気にしない傾向にあるようだ。

電通イージス・ネットワークとイーコンサルタンシー(Econsultancy)による新しい調査によれば、東南アジアのセンテニアル世代(Z世代とも呼ばれる)はオンラインでの買い物の際、有名ブランドや高級ブランドへの関心が無いことが分かった。

インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムの16~23歳、3,055人を対象にした調査では、半数以上が、オンラインで買い物をする際には無料配送や迅速な配達が一番重要だと回答。約半数(46%)が、送料が有料のサイトでは買い物をしないと答えた。

とにかく、コスト意識が高い世代なのだ。低価格であることや割引・クーポンがあることが、買い物をする上で2番目に重要だと回答している。そして73%が、「最低価格」を提供してくれた店のリピーターになる確率が高いと答えた。家族や友人の評判が良いという理由で、そのオンラインショップで買い物すると答えたのはわずか15%であった。

この世代の購買力は、まだ大きいものとは言えないだろう。オンラインで月に30米ドル以上使うのは約半数、100米ドル以上使うのはわずか9%だ。だがそれでも、ネットへの接続率が高く、規模も大きなこの世代は、マーケターの注目を集めている。

東南アジアの23歳未満の人口は、およそ2億7700万人。これは総人口6億3300万人の3分の1以上を占め、半数以上が月間アクティブユーザーに数えられる。90%がスマートフォンを利用し、モバイルのネットユーザーは、1日に平均3.6時間を携帯の画面を見るのに費やしている。

今回の調査は、センテニアル世代はいつでも、どこででも買い物をするという前回の調査結果に沿ったもの。この世代の大半は、買う前に価格や購入者の評価などをしっかりと調べるのが好きだ。VR(仮想現実)などの先進技術にも目がなく、リコメンド(おすすめ)機能も歓迎する。76%が、リコメンド機能を使えるならば個人データをウェブサイトに提供するのは構わないと回答している。

この世代の97%が、ウェブルーミング(商品の仕様などをインターネットで調べてから実店舗で購入)をすると回答。90%がショールーミング(実店舗を「ショールーム」として利用し、品物を確認してからオンラインで購入)を好むと回答している。ショールーミングは特に、衣類や電化製品、美容製品や化粧品といった、直に手にとって確かめたい製品の購入の際に顕著だ。

72%が実店舗より、アマゾンやアリババといったウェブサイト、ソーシャルメディア、チャットアプリなどを使っての買い物を好む。62%が、商品閲覧の際に2つ以上の機器を利用。だが特筆すべきは、オンラインでの買い物の方が好きだと「強く合意する」と答えたのは、わずか20%であった点だ。オンラインショッピングだけが将来の姿ではないのかもしれない。今後オンラインでしか買い物しなくなるかという見方に対し、18%が「そうは思わない」と回答している。

「センテニアル世代にお金を使を使ってもらうには、単なるブランド体験以上のものが必要です」と、電通イージス・ネットワークでアジア太平洋地域を担当するチーフ・ストラテジー&イノベーション・オフィサー、アーヴィンド・セスマダバン氏は調査報告書の中で述べている。「一気通貫した意味あるブランド体験が、今まさに重要になっています。ショッピングの全ての体験が、シームレスになっていることが大切。そのブランドのコンテンツの一部を目にした瞬間や関連イベントに参加した時、製品をオンラインで見た時、そして実際に製品を手に取った時の全てが、一貫したメッセージが伝わってくる、タイミングのいい、信頼のできるものでなければならないのです」

(文:オリビア・パーカー 編集:田崎亮子)

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