
* 自動翻訳した記事に、編集を加えています。
2025年はこれまでのところ、広告業界にとってまさに波乱に満ちた年となっている。オムニコム(Omnicom)がインターパブリック(Interpublic)の買収計画を発表した直後に新年を迎え、その後は広告代理店グループの業績格差が拡大の一途をたどっている。
そしてここ数週間は、WPPの業績下方修正を受けたマーク・リードCEOの予想よりも早い退任、そして電通グループが海外事業の売却を検討するため証券会社2社を通じて打診していると報じられた。私がCampaign Asia-Pacificのコラムで電通グループは売却を真剣に検討すべきと書いてから、わずか2年後のことである。
歴史学を専攻した私は、壮大な物語には常に多少の警戒心を抱いている。だが、「何十年も、何も起こらないことがある。そして、何十年分もの出来事が数週間で起こることもある」というレーニンの言葉は、歴史が実際にどのように動くかをかなり的確にとらえているように思う。
もしも1914年6月1日に「90日以内に欧州全体が戦争に突入するか」とロンドン、ベルリン、パリ、ウィーン、サンクトペテルブルクの知識人たちに尋ねたならば、ほぼ間違いなく否定されただろう。
突拍子もない事態が、驚くほど早く現実として受け入れられることがある。それは恐ろしくもあり、同時に解放感を覚えることでもある。
幸いなことに、そのような壊滅的な出来事が広告業界を飲み込むとは考えていない。それでも2027年9月1日には、広告代理店を取り巻く状況は今日とは大きく様変わりしているだろう。その原動力となるのは、ビジネスモデルの根本的な転換であり、その変化の触媒となるのはAIだ。
私はAIの究極的な力については慎重かつ懐疑的だが、AIは既に存在し、広告代理店はAIを活用しており、広告制作やキャンペーン運用の方法に変化をもたらし始めているのは明らかだ。
その副作用の一つとして、広告代理店グループの報酬体系が変わることになりそうだ。AIが多くのキャンペーンにおいて、わずかな時間とはるかに少ない人的負担でほぼ同等の成果を生み出せるようになると、発生した工数やコストプラス(実際には両者は連動している)に基づく報酬モデルはほとんど意味をなさなくなる。
広告代理店は成果に基づく報酬体系へ移行しつつあり、これは理にかなっている。だが、これは移行のプロセスの最終段階ではなく、開始時点で見られるべきものである。
これは多くの人の想像の域を超えるような、大きな影響をもたらすだろう。最終的には、財務がほとんどの業界や企業の行動を決定づけることになる。
広告大手持株会社の台頭が、報酬体系の変化と同じ時期に起きたのは偶然ではない。従来はコミッション制が、小規模な代理店の繁栄を支えていた。だが、大手企業は効率性の高さだけでなく、より多くの資本を活用できることから変革への投資が可能なため、規模の有利性が働くコストプラス(原価加算法)へと移行した。
ここでも同様のディスラプション(創造的な破壊)が起きると予想される。具体的な企業名は挙げないが、特に中堅企業の間で統合が進むのは確実だ。また大手持株会社が差別化を図る中で、専門性の高い小規模な企業は貴重な資産となり得るため、統合が進んでいくだろう(そして、独立系エージェンシーも台頭すると予想している)。
私の見解では、ピュブリシス(Publicis)と、合併後のオムニコムならびにインターパブリックはふさわしい位置に納まるが、他の企業は戦略を決定する必要がある。
より前向きに捉えると、この変化は業界にとって、現行のモデルをより持続可能な形へと再構築する機会でもあると私は考えている。
イアン・ウィテカー氏は英コンサルティング会社リバティ・スカイ・アドバイザーズの創業者で、マネージングディレクター。財務の視点から見た広告業界についてCampaign誌に定期的に寄稿する。なお、このコラムは投資家向けのアドバイスではない。