アップルのブランド価値が低下、それでもランキング首位を維持

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インターブランドの「ベスト・グローバル・ブランド2025」によると、アップルはブランド価値低下が続くものの、世界で最も高いブランド価値の地位を13年連続で維持した。

アップルのブランド価値は4,709億米ドル（前年比-4％）。マイクロソフト（3,885億米ドル、+10％）とアマゾン（3,199億米ドル、+7％）がそれぞれ2位と3位を維持し、グーグル（3,171億米ドル、+9%）とサムスン（905億米ドル、-10%）が続く。トップ10にランクインした唯一のアジアブランドはトヨタ（6位）だった。

インターブランドのブランド価値評価は、ブランドの製品・サービス・事業の財務分析、購買意思決定におけるブランドの役割分析、そしてブランドの強度分析の3つから成る。

今年のブランド価値総額は3.6兆米ドルに達し、2024年の3.4兆米ドルから4.4％増加した。特に注目すべきは、エヌビディアのブランド価値が前年比+116％と過去最高の増加を記録し、36位（2024年）から今年は15位に躍進したことだ。ユーチューブ（+61％）、ネットフリックス（+42％）、ウーバー（+38％）、インスタグラム（+27％）も急伸。2025年のブランド価値総額の急上昇は、デジタル変革と人工知能の進歩がブランド評価や市場動向の変化を形作っていることを浮き彫りにしている。

ブランド価値が最も大きく上昇したのは、デジタルメディアやエンターテインメントプラットフォームで、任天堂（+35％）、スポティファイ（+20％）、レゴ（+19％）、フェイスブック（+18％）と急伸した。中国のテックブランドであるシャオミも、ブランド価値が18％増加している。

自動車業界ではフェラーリが17％の成長を記録。だが、メルセデス・ベンツ（-15％）、ポルシェ（-14％）、アウディ（-11％）、日産自動車（-33％）といった主要自動車ブランドの価値は軒並み下落した。

ラグジュアリーブランドは低迷しており、ルイ・ヴィトン（-5％）、シャネル（-8％）、グッチ（-35％）が下落。消費支出の維持に苦戦するこのカテゴリーの中で、エルメスはブランド価値が18％上昇し、例外的な存在として際立った。

今年は新たに12ブランドがランクインし、インターブランド・グローバルのゴンサロ・ブルーホCEOによると「2000年のランキング開始以来最多」だという。新規ランクインブランドにはブラックロック（31位）、ブッキング・ドットコム（32位）、ユニクロ（47位）、モンスター（70位）、BYD（90位）、ショッピファイ（99位）などがある。

「AI技術の進歩、市場の変動性、国内外における消費者心理の変化など、長期にわたる混乱の時代を、ビジネスリーダーは乗り切ろうとしています。今年のランキングは、競争上の課題や変化する市場動向にブランドリーダーたちが迅速に対応し、将来の成長のためにブランドを位置付けていることを示しています」とブルーホ氏は述べた。