Howard Pulchin-Ramos
2024年6月05日

2024年のプライド月間、必要なのは勇敢なアライ

LGBTQ+コミュニティーを支えるアライになろうという企業は、ぜひ腰を据えて取り組んでほしいと、ハワード・プルチン・ラモス氏は語る。

2024年のプライド月間、必要なのは勇敢なアライ

* 自動翻訳した記事に、編集を加えています。

2024年のプライド月間が近付いてくると、自分が自分であることを誇りに思う。

常にこうだったわけではない。私は人生の半分近くを、生まれたままの自分らしく生きることを恐れてきた。ニューヨークに住んで仕事をしていても、である。そのせいで、自分のパフォーマンスや自信が損なわれていたのは明らかだ。西海岸に短期間引っ越した際に、私はクィアの人たちが人生の中で絶えず突きつけられていること、つまりカミングアウトすることから始めようと決心した。

しかし悲しいことに、企業によるLGBTQ+の人々への支援は減ってきており、私が恐れながら生きていた時代に溯っているようだ。表立った勇気あるアクションは、勢いが衰えている。私たちの良識と人権に対する攻撃が急速に強まり、解決の糸口が見つからないからだ。

企業やブランドが一般大衆とより良い関係を築けるよう支援するために考案されたのが「パブリックリレーションズ」だ。すべての人間が人道的に扱われるよう支援し、すべての人にとってより公正な社会になるよう働くことが、エージェンシーの役割の一つであり、今日それはますます強く求められるようになっている。

今年に入ってから、オクラホマ州の議員がLGBTQ+を貶める発言をし、私たちを排除しようとするのを目の当たりにした。ニューヨーク州ナッソー群では行政官が、郡のスポーツ施設でトランスジェンダー女性が競技に参加するのを阻止しようとしている。クィアの作家が書いた本や、私たちの歴史や生き方について書かれた本を、学校や公立図書館で禁止しようとする動きが続いている。そしてアメリカンフットボールの選手が大学の卒業式で行ったスピーチで、プライド月間のことを「まるまる一カ月も捧げられる大罪のようなプライド」と批判し、ソーシャルメディアで拡散した。私たちの権利に対する支援が減り、「ウォーク(woke:社会問題への目覚め)」や「文化戦争(リベラルと保守の価値観の対立)」が軽蔑的な文脈で用いられることがますます増えている。つい数週間前には、かつて最も声高に主張していたアライ企業の一つが、プライド月間に店頭での陳列を大幅に減らすと発表した。

今までも常にこのような状態だったわけではない。ほんの数年前にはインディアナ州とノースカロライナ州で、企業が声を上げてさまざまなアクションを起こし、いわゆる「トイレ法」の撤回を後押しした。

おそらく今年は、企業に「プライド月間に姿を見せない」という提案をするのが最善策だろう。アライであることを示すためにソーシャルメディアでレインボーのフィルターを使ったり、従業員のストーリーをリンクトイン(LinkedIn)に投稿することは簡単だが、信頼感にはつながらない。パフォーマンス的な発信は、アクションではないのだ。

それでも、私は諦めるつもりはない。世間知らずだと言われるかもしれないが、私は以下のような日が来ることを思い描いている。

  • 上位の役職に就くLGBTQのスタッフが、新入社員と共にERG(Employee Resource Group:共通点を持つ社員が集まるグループ)に積極的に参加する
  • LGBTQ+の人々に対する嫌悪感や暴力、法律問題などと戦うために、機関の枠を超えた交流やコラボレーションが世界中で増える
  • プライド月間にとどまらず、LGBTQ+の人々を目に見える形で正々堂々と支援することで得られる事業的あるいは社会的な機会に光を当て、リスクを減らし、メリットを増やす
  • エージェンシーや企業が、私たちのことを「政治的」あるいは「市場的」な問題としてではなく、人権や良識の機会として捉えるようになる。今年はエージェンシーやそのクライアントからのささやかな勇気が、もっと見られることを期待している。今こそ、自分たちの真理や価値観に基づいた行動を、有意義な方法でとる時なのだ。

広告業界はLGBTQ+の人々に協力的な場所だと私は心から信じているが、それでも疎外感を与えられたとか、マイクロアグレッション(無意識での差別的な言動)を目撃したという話を非常に多く耳にしてきた。今年のプライド月間やそれ以降もアクションを支える勇敢なアライとして表明してもらえるよう、私はエージェンシーに呼びかけている。

ERGを持つことと、ERGメンバーと共に行動することは似て非なるもの。私たちを傷つける法案に、反対するつもりはあるか? 私たちに対する暴力と戦うという考えはあるか? 未来の従業員がクィアの歴史をしっかりと理解できるよう、社内教育を改善する計画はあるだろうか?

私たちの真の多様性とニーズを示す手助けをしてもらいたい。幸いにも私は13回目の結婚記念日を迎えようとしているが、結婚はすべての人に与えられた選択肢ではない。何とか生き抜こうと奮闘する年長者や、偏見や暴力への恐れから自分らしく生きるのに苦労している人々に、発言の機会を与える手助けをしてほしい。LGBTQ+の権利と、今日の正義のために活動している人たちについて、話題にしてほしい。そして彼らが変化を起こそうと取り組むことに、手を差し伸べてほしい。

学校や図書館のような知の拠点から私たちを消そうとする、書籍禁止に反対してほしい。未来の従業員の教育についても考えてほしい。

LGBTQ+の多様性や、これまでの戦いや勝ち得た成功について学び、もっと興味を持ってもらいたい。LGBTQ+の仲間や同僚に教育してもらおうと頼られ過ぎると、負担が重い。AIについて学ぶために多くの時間を割くように、私たちについて学ぶことにもぜひ時間を割いてほしい。

多様な人々が人間性を十分に発揮できる社会を目指すプロボノのプロジェクトを、プライド月間以降もぜひ引き受けてほしい。困難はあっても、私たちはこの6月のプライド月間以降も喜びを見出すだろう。目に見える形で私たちをサポートしてくれる仲間の存在は、さらに心強くて喜ばしい気持ちにさせてくれる。そして、味方となって応援し、一緒に戦ってくれた人たちのことを、私たちは忘れずにいるだろう。


ハワード・プルチン・ラモス氏はヒューマンテル(Humantel)のアイディエーション責任者。
 
 
提供:
PRWeek

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