※記事内のリンクは、英語サイトも含みます。
ワーナー争奪戦、ネットフリックスの買収に米大統領が懸念
ネットフリックスが、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー(WBD)のテレビ・映画部門ならびにストリーミング部門を720億米ドルで買収すると5日に発表したところ、パラマウント・スカイダンスが1084億米ドルでの買収を提案。買収対象も、CNNやTBSといったケーブルテレビ事業を含む全社で、ネットフリックスの提案を上回る規模だ。
米トランプ大統領は、ネットフリックスによる買収提案について、統合後の市場シェアの大きさを懸念。承認プロセスに関与する考えを明らかにしている。
世界の広告費、2026年に初の1兆米ドル超えとなる見込み
電通グループが発表した「世界の広告費成長率予想」によると、2025年の世界の広告費はデジタル広告の伸長により9,891億米ドル(前年比+5.5%)となる見通しだ。地域別では米州が+5.5%、欧州・中東・アフリカ(EMEA)が+3.8%、日本を含むアジア太平洋地域(APAC)が+6.4%と、いずれもプラス成長を維持するとみられる。
2026年の広告費は約1兆392億米ドル(+5.1%)で、初の1兆米ドル超えとなる見通し。APAC(全体の36.2%を占める)は+5.4%、米州(同44.3%)は+5.2%、EMEAは+4.2%。
媒体別では、2026年のデジタル広告は+6.7%(全体の68.7%)で、中でもリテールメディア(+14.1%)、オンライン動画(+11.5%)、ソーシャル(+11.4%)は高い成長が見込まれる。テレビ広告は+2.4%とゆるやかに回復、OOHは+4.1%、シネマは+2.2%、新聞・雑誌は-3.0%。
業界セクター別では、AIを活用した新しい製品・サービスや、コネクテッドエコシステムへの投資を背景に、テクノロジー分野の広告費は+10.3%となる見込み。官公庁・社会・政治・団体(+10.1%)、飲料(+10.1%)がこれに続く。
ジャガー・ランドローバー、最高クリエイティブ責任者を解雇
ジャガー・ランドローバーの最高クリエイティブ責任者であるジェリー・マクガバン氏が突如として解雇されたと、オートカー誌が報じた。解雇の理由は明らかになっていない。
同社はCEOを務めたエイドリアン・マーデル氏が退き、親会社であるタタ・モーターズの最高財務責任者だったP.B.バラジ氏が、11月にCEOに就任したばかり。ジャガーに対する統制を、さらに強めようとしている可能性を示唆している。
マクガバン氏はブリティッシュ・レイランドでMG EX-Eや初代ランドローバー・フリーランダーなどに携わった後、1999年にフォードに移ってカリフォルニアでデザインスタジオを立ち上げた。その後、英国に戻ってデザインコンサルティング会社の経営に携わった後、2004年にランドローバーに戻った。
2018年1月にはパリ国際自動車フェスティバルにて、最も優秀なデザイナーとして選ばれ、「グランプリ・デュ・デザイン」を受賞。昨年は大胆なブランド刷新を手掛け、賛否両論を巻き起こしている。
シンガポールでは、マッキャンとマレンロウが統合することに
インターパブリックとの統合に伴い、大規模な組織再編が行われているオムニコム。クリエイティブ領域はBBDO、TBWA、マッキャンの3ブランドに集約され、DDBとマレンロウはTBWAに、FBCはマッキャンに統合されることとなった。
だがシンガポールではアプローチが異なり、マッキャン・シンガポールとマレンロウ・シンガポールが統合される予定だ。マレンロウ・シンガポールCEOのポール・スン氏と、マネージングパートナーのゴンサロ・オリヴェラ氏が率いていく。
オムニコム・アドバタイジング・アジアのショーン・ドノバンCEOによると、市場ごとの事情に配慮した結果だという。「シンガポールでは、事業規模とビジネスの性質上、マッキャンとマレンロウの組み合わせはより自然でした」。
(文:田崎亮子)


