Orianna Rosa Royle
2020年1月30日

アマゾンのブランド価値、2千億ドル超

世界で最も価値あるブランドとされたアマゾン。その評価額も記録的だ。

アマゾンの創業者、ジェフ・べゾフCEO
アマゾンの創業者、ジェフ・べゾフCEO

英・ブランドファイナンス社が発表した2020年のブランド価値ランキング「グローバル500」でアマゾンが史上初めて2千億米ドルを突破、1位に輝いた。

同社のブランド価値は昨年より17.5%増の2208億ドル。3年連続で世界一価値が高いブランドとなった。

ランキングのトップ5を占めたのはいずれもテクノロジーブランド。グーグルは11.5%増の1597億ドルで、アップルを抜いて2位に。それでもアマゾンとは600億ドル以上の差があった。

一方、3位に落ちたアップルは8.5%減の1405億ドルだった。

4位となったマイクロソフトは2.1%減の1171億ドル、サムスンは3.5%増の945億ドルだった。

英国勢で最も上位にランクされたのは世界4大会計事務所の一角を占めるアーンスト・アンド・ヤング(Ernst & Young)。順位は昨年より1ポイント上がって66位、ブランド価値は2.1%増の237億ドルだった。また、英・オランダ両国に属するロイヤル・ダッチ・シェルはオランダ企業として分類され、昨年より12.3%増の475億ドル、23位だった。

グローバル500のトップ10ブランド


「アマゾンは小売業界のエコシステムに破壊的改革をもたらし、過去最高のブランド価値を生み出した。消費者が永遠に求め続ける価値、利便性、選択肢といった要素で、依然大きな影響力を持ち続けています」(ブランドファイナンス、デビッド・ヘイCEO)。

「今のアマゾンは盤石に見えますが、これからの『ローリング20’s』が何をもたらすのか、非常に興味深い」(同)

小売からクラウドコンピューティング、AI、デジタルストリーミングまで手を広げて成功を収めたアマゾン。それとは好対照なのが、234位にランクされたオンラインマーケットプレイスのeBay(イーベイ)だ。ブランド価値は急落を続け、昨年より9%減の82億ドルだった。

トップ10には主要テクノロジーブランド2社も名を連ねた。7位のフェイスブックと10位のファーウェイだ。

ランキングにはブランドのマーケティングへの投資力、消費者の親近感やロイヤルティ、従業員の満足度、CEOの影響力を換算したコーポレイトレピュテーションなどが考慮されている。

(文:オリアナ・ローズ・ロイル 翻訳・編集:水野龍哉)

提供:
Campaign UK
タグ

関連する記事

併せて読みたい

9 時間前

世界マーケティング短信:TikTokが米国向け新アプリ開発へ

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

2 日前

成熟期を迎えたマーケティング

ヒューレット・パッカード(HP)社のグローバルチーフブランドオフィサーが、今年のカンヌライオンズで会得したアジアのマーケターへの学びを綴る。

2 日前

カンヌライオンズ、AI、そして信頼性

AIの不正使用を理由としたカンヌライオンズ史上初のグランプリ受賞取り消しは、非常に重要な転機となった。だがこれはAI時代のマーケティングにおける大転換の序章に過ぎないのだろうか?

2025年7月04日

世界マーケティング短信:カンヌのグランプリ受賞が取り消しに

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。