Jessica Goodfellow
2020年1月16日

博報堂、ベトナムで新会社設立

デジタルビジネスが急速に成長するベトナム。博報堂はワンストップサービスの提供で躍進を図る。

博報堂デジタル・ベトナムのCEOに就任したエマニュエル・ジェームズ・マンガハス氏
博報堂デジタル・ベトナムのCEOに就任したエマニュエル・ジェームズ・マンガハス氏

博報堂がフルサービス・デジタルエージェンシー「博報堂デジタル・ベトナム」を開設した。ベトナムでは既に2拠点でマーケティングソリューションを提供、現地のエージェンシーグループ「スクエア・コミュニケーションズ」(本社・ホーチミン市)も傘下に収めているが、さらなる基盤強化を狙う。

博報堂が初めてベトナム市場に参入したのは、2001年。ホーチミンで「博報堂SAC(Hakuhodo & Saigon Advertising Co)」を立ち上げ、その10年後には「博報堂ベトナム」を開設した。それぞれハノイにも事務所を置く。

2018年には、ベトナムとミャンマーで統合マーケティング・コミュニケーション事業を展開するスクエア・コミュニケーションズの株式を過半数取得、子会社化した。

新会社はデジタル戦略プランニング、クリエイティブ開発からメディアプランニング、メディアバイイング、コンテンツサービスまでの統合デジタルマーケティングサービスを提供し、「この基盤をより強固なものにする」(博報堂)。

本社はホーチミンに置き、今月より正式に営業を開始。ベトナムで博報堂グループのデジタルディレクターを務めていたエマニュエル・ジェームズ・マンガハス氏がCEOを務める。

「博報堂デジタル・ベトナムは生活者(消費者)への深い洞察力を武器に、クライアント企業に効果的かつ実用的なデジタルビジネスソリューションを提供することを目指しています。ベトナムにも到来したこのオールデジタル化社会に、博報堂グループの一員として優れた価値を提供していくことがとても楽しみです」と同氏。

ベトナムのGDP成長率は2019年1〜9月で7%。堅調な経済成長に伴い、社会全体で急速なデジタル変革が進む。

「デジタルメディアを駆使しての情報拡散や商品プロモート施策に対するニーズが今までになく高まっている」(博報堂)

(文:ジェシカ・グッドフェロー 翻訳・編集:水野龍哉)

タグ

関連する記事

併せて読みたい

16 時間前

大阪・関西万博 日本との関係拡大・強化の好機に

大阪・関西万博の開幕まで1年弱。日本国内では依然、開催の是非について賛否両論が喧しい。それでも「参加は国や企業にとって大きな好機」 −− エデルマン・ジャパン社長がその理由を綴る。

1 日前

エージェンシー・レポートカード2023:カラ

改善の兆しはみられたものの、親会社の組織再編の影響によって、2023年は難しい舵取りを迫られたカラ(Carat)。不安定な状況に直面しつつも、成長を維持した。

1 日前

私たちは皆、持続可能性を前進させる責任を負っている

持続可能性における広告の重要性について記した書籍の共著者マット・ボーン氏とセバスチャン・マンデン氏は2024年のアースデイに先立ち、立ち止まっている場合ではないと警告する。

2024年4月19日

世界マーケティング短信: オープンAI、アジア初の拠点を都内に設立

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。