Ryoko Tasaki
2023年4月14日

聴覚過敏の人々に向け、特定の雑音をフィルタリング

聴覚過敏の人々は、身の回りの音に強いストレスを感じ、日常生活に支障をきたすことも。だが音をすべて遮断するだけでは、困りごとは解決しないという。

サムスン電子はチェイル・スペインと共に、自閉症など聴覚過敏の人々に向けたノイズ低減アプリ「アンフィア(Unfear)」を作成した。AIを活用したこのアプリは同社のノイズキャンセリングイヤフォンと連携し、犬の吠える声や赤ちゃんの泣き声、サイレン、工事音などをピンポイントで抑えることができる。これまで聴覚過敏の対策としてはイヤーマフや、ノイズキャンセリング機能のあるヘッドフォンなどが多く用いられていたが、あらゆる音を抑えることで孤立を深めてしまうことが課題だった。

外部環境音だけでなく、端末からの音楽やゲームなどの音もフィルタリングする。音声で制御できる他、緊急連絡先に電話を掛けられるSOSオプションも用意されている。

(文:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

2 日前

世界マーケティング短信:Cookie廃止の延期、テスラの人員削減

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

3 日前

大阪・関西万博 日本との関係拡大・強化の好機に

大阪・関西万博の開幕まで1年弱。日本国内では依然、開催の是非について賛否両論が喧しい。それでも「参加は国や企業にとって大きな好機」 −− エデルマン・ジャパン社長がその理由を綴る。

4 日前

エージェンシー・レポートカード2023:カラ

改善の兆しはみられたものの、親会社の組織再編の影響によって、2023年は難しい舵取りを迫られたカラ(Carat)。不安定な状況に直面しつつも、成長を維持した。

4 日前

私たちは皆、持続可能性を前進させる責任を負っている

持続可能性における広告の重要性について記した書籍の共著者マット・ボーン氏とセバスチャン・マンデン氏は2024年のアースデイに先立ち、立ち止まっている場合ではないと警告する。