Matthew Miller
2019年3月28日

レッドブル、元K-POPアイドルの再出発のストーリーを描く

人気アーティストとブランドのよくあるタイアップとは、一線を画したドキュメンタリー動画が公開された。

レッドブル、元K-POPアイドルの再出発のストーリーを描く

かつてK-POPアイドルとして活躍したマキーナ(machina)が、苦悩と落胆を経てエレクトロ・ミュージック・アーティストとして再び羽ばたくまでを描いた、12分のドキュメンタリー動画をレッドブルが公開した。制作はマレンロウ・グループ・ジャパン。

マキーナは現在ソロアーティストとして、東京を拠点に活動。彼女がモジュラーシンセサイザーを自在に操って創作した音楽は、本作品の中でも使われている。レッドブルが4月に開催する音楽フェスにも出演予定だ。

マレンロウのプロジェクト「Tokyo 20XX」の後援で制作されたこの動画が目指すのは、すでに注目を集めているアーティストと単にタイアップすることではなく、長い時間をかけてアーティスト育成に携わっていく姿勢を表明すること、とTokyo 20XXディレクターのマイク・スンダ氏は語る。

「我々は、独創性を真に体現するアーティストとそのストーリーを、クライアントと共に選定しました」とスンダ氏。「たとえもっと著名なアーティストを起用した場合と比較して、彼女のストーリーではリーチを保証できなかったとしても、やってみる価値がとても高いと私たちは考えました」

レッドブルが「日本の音楽に“翼をさずける”」ことをテーマに、音楽フェスを初開催したのは2017年秋。Tokyo 20XXも当時から、音楽フェスの戦略的パートナーとしてレッドブルと協働してきた。当初はコミュニケーションを中心に携わっていたマレンロウも、今年はイベントのプランニング段階から関わるなど、不可欠な役割を果たすようになっている。

Campaignの視点:
K-POPが代替可能なパフォーマーによって大量生産されたビジネスであることは広く知られているからと、このドキュメンタリーを侮ることは簡単だろう。だが、綿密に練られた成功のチャンスを若者が自らの意思で手放し、本当の自分の音楽を再発見していくことを決めたというストーリーは純粋で、時代を超越する。卓越した映像制作技術、特に映像内で使われている音楽やサウンドデザインが、この映像を感動的なものにしている。全体的に印象に残る、レッドブルの長年にわたるブランドコンテンツに新たな解釈を加えた作品だ。

(文:マシュー・ミラー 翻訳・編集:田崎亮子)

関連する記事

併せて読みたい

2020年11月20日

世界マーケティング短信:デジタル音声広告の可能性

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

2020年11月20日

「憧れ」を生むカスタマーエクスペリエンスのための7つのルール

ラグジュアリーブランドのオンラインマーケティングでは、ブランドへの憧れを維持することが困難な場合がある。AnalogFolkのアジア担当戦略ディレクターが、対応に成功しているプレミアムブランドの事例を考察する。

2020年11月20日

Apple、アプリ開発者にプライバシー情報の「成分表示」を義務付け開始

Appleは、ユーザーにプライバシーポリシーを熟読するよう期待するのではなく、プライバシー情報がユーザーにとってもっと理解しやすいものになることを望んでいる。

2020年11月18日

バイデン氏を勝利に導いた、5本の選挙広告

歴代の米国大統領選候補者の中で最も広告費を使ったのがジョー・バイデン氏だ。