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シーイン、パリに常設店開設 通販一時停止と時期重なる
フランス政府は、中国の衣料品通販大手シーイン(Shein)のオンライン販売を一時的に停止させた。子どもを模したセックスドールが同サイトで販売されていたことに対し、仏当局は「児童ポルノであることに疑いの余地はない」として、捜査に乗り出した。これを受けてシーインは、セックスドールの販売を禁止している。
シーインの他にも、中国のアリエクスプレス(AliExpress)とテム(Temu)、米ECサイトのウィッシュ(Wish)についても捜査が進められている。
シーインは5日、世界初の常設店をパリの老舗百貨店「BHVマレ」にオープンし、今後ギャラリー・ラファイエットにも5店舗を出店する予定。ギャラリー・ラファイエット側が「価値観に反する」と非難した他、地元からも反発が起きていた。
スターバックス、中国事業の6割の株式を売却
米コーヒーチェーン大手のスターバックス(Starbucks)が、中国事業の6割の株式を現地の投資ファンド「博裕投資(ボーユー・キャピタル)」に40億米ドルで売却すると発表した。手続きは2026年に完了予定で、売却により中国事業の価値は130億米ドルを超える見通し。
両社は合弁会社を設立し、8,000店舗の運営を継続。将来的には20,000店舗への拡大を目指す。スターバックスは4割の株式を保有し、合弁会社にライセンス供与する。
スターバックスは中国国内で、より低価格な商品を提供する地元企業との激しい競争に苦戦していた。
WPPの業績は「容認できない」 ローズCEO
WPPは第3四半期の決算を発表し、収益は32.3億米ドル、成長率は前年同期比で-5.9%だった。地域別では、北米が同-6.0%、英国が同-8.9%、西欧が同-4.4%、アジア太平洋・中南米・アフリカ・中東・中欧・東欧が同-5.0%。通期での成長率を-5.5~-6.0%に下方修正している。
シンディ・ローズCEOは「最近の業績は容認できないもの」とコメント。顧客へのサービス提供の簡素化・統合とAIの活用、エグゼキューションの大幅な向上、高いパフォーマンスの文化構築などの観点で戦略を見直している最中で、詳細は「新年早々に」発表する予定と述べた。
ババリア、日本市場のパートナーにUltraSuperNewを指名
オランダのノンアルコールビールブランド「ババリア(Bavaria)」が、アジアでの事業拡大に伴い、日本市場におけるリードパートナーとしてウルトラスーパーニュー(UltraSuperNew)を指名した。低アルコールおよびノンアルコールビールのブランド展開における戦略、クリエイティブ、制作を統括していく。
ババリアのマーケティングディレクター、カスパー・ベルクハウト氏は「当社は世界に先駆けてノンアルコールビールを導入した大手ビール会社で、その技術を磨き続けてきました。日本では低アルコールやノンアルコール製品への需要が高まっており、高品質かつ革新的なババリアの製品はまさに理想といえるでしょう」とコメント。
ウルトラスーパーニューのマーク・ウェセリング氏は「ババリアとの協業において最も心躍るのは、彼らが独立した家族経営の企業であること」と語る。「自分たちの製品に心から愛着を持ち、パートナーシップを単なる取引としてでなく、真の協力関係ととらえる人々との仕事は新鮮です」。
【お知らせ】
今年で10年目となるCampaign Asia-Pacific主催「イベント・マーケティング・アワード2026」のエントリー受付を開始しました。早期エントリー締切は11月28日、通常エントリー締切は1月29日です。詳しくはこちら(英語)をご確認ください。
(文:田崎亮子)
