David Blecken
2018年2月02日

オグルヴィ、日本のクリエイティブ責任者を任命

アジャブ・サムライ氏の後任にダグ・シフ氏が就任。リード・コリンズ氏が北アジア地域を統括することとなる。

ダグ・シフ氏
ダグ・シフ氏

オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパンでチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)を5年間務めたアジャブ・サムライ氏が、シンガポールへと移った。新しいポジションはASEAN(東南アジア諸国連合)を統括するCCOで、これは今回新設されたポジションだ。サムライ氏の後任は、かつてオグルヴィに在籍し、2008~2016年を中国で過ごしたダグ・シフ氏。直近はデジタルエージェンシー「デジタルLBi」のボストンオフィスで、エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターを務めた。

サムライ氏は昨年12月、Campaign主催「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」でクリエイティブ・パーソン・オブ・ザ・イヤーを受賞。WPPでボーダフォンのグローバル・クリエイティブ・ディレクターを務め、オグルヴィに移ってからはグループのクリエイティブの品質向上に尽力してきた。サムライ氏は日本に移ってから、組織の大改革を実施。当初は反発の声もあったが、外資系広告会社にとって困難ともいわれる日本市場で、オグルヴィの存在感が高まることに貢献した。同社も2017年に、クリエイティブエージェンシー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

また、このたび北アジアを統括するCCOのポジションも新設され、ここには香港でクリエイティブを率いてきたリード・コリンズ氏が就任する。中国でCCOを7年間務めたグラハム・フィンク氏が去ることに伴う異動で、コリンズ氏は香港、中国、韓国、台湾、日本を統括することとなる。

サムライ氏ならびにコリンズ氏は、アジア太平洋地域CCOユージン・チョン氏の直属となる。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

2 日前

世界マーケティング短信:電通グループの海外事業売却「決定した事実はない」

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

3 日前

「3万人超の規模でもスタートアップのような存在」 楽天の河野奈保CMOが語る、人間を中心に据えたマーケティング

クリエイティブ業務にかかる時間をAIによって81%削減した事例から、70以上の事業におけるロイヤルティ構築まで、楽天が俊敏性やパーソナル性、そして常に人間を中心に据えた視点でマーケティングを革新し続ける方法について、CMOの河野奈保氏が語る。

2025年9月01日

電通の事業売却 広告業界の「恐竜たち」の運命

電通が海外事業の売却を模索し始めた。さらにはWPPの混迷、オムニコムとIPGの合併……。広告業界の「巨人」たちは確実に岐路にある。「この状況は自然淘汰」 −− マーケティングコンサルティング会社トリニティP3の創業者ダレン・ウーリー氏が説く。

2025年8月29日

世界マーケティング短信:米上院議員、動画不正使用でオムニコムらを提訴

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。