David Blecken
2017年11月29日

JAL、グローバルでのブランドポジショニングのためにM&Cサーチを採択

米国、欧州、アジアにおいて、他ブランドとより一層の差別化を図っていく。

画像:JALの最近のブランディングキャンペーンより
画像:JALの最近のブランディングキャンペーンより

日本航空(JAL)は、2020東京五輪を見据えた新しいグローバルブランディング戦略に関し、コンペを実施。4社の中から、M&Cサーチを採択した。

JALは東京2020東京五輪のオフィシャルエアラインパートナー。ブランディング戦略の方向性について、M&Cサーチは詳細を明かしていないが、「JALのユニークなポジションを反映し、他の航空会社とは差別化した」メッセージになるとのことだ。

1951年に戦後初の日本の民間航空会社として設立したJAL。だが、それ以外にどのような点が他社と比較してユニークなのか、すぐには分からない。最も競合する全日本空輸(ANA)も2020東京五輪のオフィシャルエアラインパートナーであり、Campaignの「トップ1000ブランド」調査によると、日本国内ではANA(39位)はJAL(57位)よりも人気が高い。

しかしアジア太平洋地域ではJAL(258位)の方がANA(363位)よりも優勢だ。またANAは、増え続ける訪日観光客の獲得をねらったコンテンツの制作に精力的だ。

M&Cサーチによると、JALは米国、欧州、アジアをターゲットに、テレビCMやユーチューブでコンテンツを展開していく。ブランドアイデンティティー関連については、今後3年間でローンチの予定だという。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

3 日前

世界マーケティング短信:オグルヴィのグローバルCEOにエゼキエル氏

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

2025年9月10日

変化に備えよ 広告業界は今後2年間で激変する

WPPのCEO交代と、電通グループの海外事業の売却可能性。これらは、世界的に広告業界に大きな変化が訪れようとしていることを示す、ほんの2つの兆候に過ぎない。

2025年9月10日

クリエイティブアイデアに「個人的意見」は無用

クリエイティブアイデアを批評することは、誰にとっても簡単だ。だが、そうした意見は決して的を得たものではなく、弊害あるのみと専門家は説く。

2025年9月04日

世界マーケティング短信:電通グループの海外事業売却「決定した事実はない」

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。