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2018年2月01日

世界マーケティング短信:アマゾンの躍進、広告ブロックの現実、子どものSNS利用

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをまとめてお届けする。

世界マーケティング短信:アマゾンの躍進、広告ブロックの現実、子どものSNS利用

オグルヴィ、日本のクリエイティブ責任者を任命

オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパンは、チーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めたアジャブ・サムライ氏の異動に伴い、ダグ・シフ氏を後任として任命した。米国人のシフ氏は、オグルヴィに在籍していた10年間のほとんどを中国で過ごした。その後、デジタルエージェンシー「デジタルLBi」のボストンオフィスで、エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターを務めた。

アマゾン、ブランド価値ランキングでアップルとグーグルを抑えて首位に

ブランド評価コンサルティングを行う英ブランド・ファイナンス社が、ブランド価値ランキング「グローバル500」を発表した。首位に躍り出たのはアマゾンで、昨年トップだったグーグルは3位に順位を落とした。アマゾンのブランド価値は1508億米ドル(昨年から42%増加)で、これに続くアップルは1463億米ドル(+37%)。ブランド・ファイナンス社のCEOデイビッド・ヘーグ氏は「アマゾンが新しい事業領域へと拡大し続けていくのを可能にしているのは、同社の高いブランド価値です。飛躍的な成長は、今後も長期にわたって続くでしょう。そのことは、さまざまな根拠からも推測できます」とコメント。アマゾンは今週、バークシャー・ハザウェイ、JPモルガンと共同でヘルスケア企業を設立することを発表したばかりだ。

アレクサ向けの音声広告、まだ解禁ならず

ソニーは、同社が開発したアレクサのゲーム「ジェパディ!」への広告出稿を打診。しかしアマゾンがこれを断ったと、テクノロジーに特化した米メディア「ザ・インフォメーション」が報じた。アマゾンが懸念するのは、広告によりユーザーが離れてしまうこと。開発者には残念なニュースだが、ユーザーの目線で考えれば、音声認識の領域に広告が溢れかえることは避けたいもの。アマゾンの方針にも納得がいく。

とはいえ、広告主にとって可能性が消えたわけではない。実際、JPモルガンは音声アシスタントの戦略コンサルティングに、デジタルエージェンシー「ヴェイナーメディア」を起用したばかりだ。だがフェイスブックへの広告掲載と同様、いかにユーザーを邪魔することなくUX(顧客体験)を高められるかが肝要となる。

日本における広告ブロックの現実

フートスイートと、SNSコンサルティング会社「ウィー・アー・ソーシャル」が行った調査で、日本のインターネットユーザーの実に18%が広告ブロックツールを使っていることが明らかになった。調査した40カ国の中では最も低い割合ではあるものの、広告ブロックが日本では普及していないと信じてきた人たちにとってはショッキングな数字だろう。

フェイスブックの子ども向けアプリが論争の的に

フェイスブックが開発した6~12歳の子ども向けメッセンジャーアプリ「Messenger Kids」に対し、提供中止を要請するキャンペーンが展開中だ。子どもを営利主義から保護しようと活動する団体「Campaign for a Commercial Free Childhood」が、健康分野や子どもの発育の専門家、教職者、不安を抱える親などと連名で、フェイスブック社のCEOマーク・ザッカーバーグ氏に文書を提出。文書は、子どもたちが「SNSアカウントを取得するには早すぎる」、「インターネット上の複雑な人間関係をうまく切り抜けるには幼すぎる」と指摘する。アプリでは広告は表示されないものの、このキャンペーンは、子どもたちが幼いころから膨大な量の情報にさらされることに警鐘を鳴らす。子どもをターゲットにする場合にはこのような反発が起こり得ることを、メディアや広告主は肝に銘じる必要がある。

フェイスブック関連ではもう一件、仮想通貨の広告を禁止するとのニュースも発表されている。広告が詐欺行為の助長につながらないよう、フェイスブック社が配慮したものだ。同社はまた、フェイスブックの利用時間を1日当たり5千万時間削減したことも、1月末の決算発表で明らかにした。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)

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