Ryoko Tasaki
2024年3月08日

世界マーケティング短信:世界的に上昇傾向のメディア費

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

写真:Getty Images
写真:Getty Images

※記事内のリンクは、英語サイトも含みます。

米国ではストライキの影響がメディア費にも ECI調

2023年のメディア価格は世界全体で上昇が進んでおり、特にOOH(+5.4%)とオンライン動画(+5.3%)でその傾向が顕著なことが、ECIメディア・マネジメント社(ECI Media Management)の『メディア・インフレーション・レポート Q1 2024』で明らかになった。

オンラインディスプレイ(+3.5%)、ラジオ(+2.4%)がこれに続く。テレビ(+1.3%)は北米を除く全地域で上昇した。一方で新聞(0.0%)と雑誌(-2.5%)は下降傾向。メディア全体では+3.1%だった。

北米は昨年のハリウッドでのストライキや、政治やスポーツの大型イベントが減ったこと、視聴者のコネクテッドTVへの移行などが、テレビの価格上昇を抑制した。

ペプシ、大規模なインスタレーションで新ロゴを披露 

ペプシは昨年3月、125周年を記念してロゴを刷新する旨を発表した。赤、白、青の球体の中に「PEPSI」の文字を配した、1980~90年代のロゴと似たデザインになっている。90年代後半からは文字が球体の外に配置されてきたが、ファンに記憶をもとにロゴを描いてもらう実験をしたところ、30年以上経ってもなお文字を球体の中に描く人が大多数だったという。

新ロゴは、まずは北米のみで展開されており、この春から世界的にデビューする。そこでO2アリーナ(ロンドン)、世界貿易センター(メキシコシティー)、世界最大の観覧車「アイン・ドバイ」(ドバイ)などで大規模なインスタレーションを実施した。クリケットの試合会場に巨大なペプシが着地したり、ドローンやデジタルOOHでロゴを形成するなど、いずれも大掛かりな仕掛けになっている。

「これらのアイコニックなインスタレーション以上に、ブランドの変革を示す良い方法はあるでしょうか? 私たちは常に因習や現状を打ち破り、楽しさを最優先するブランドでした」と語るのは、ペプシコで炭酸飲料のグローバルブランドマーケティング担当バイスプレジデントを務めるエリック・メリス氏。UEFAチャンピオンズリーグの決勝キックオフショーや、各国のブランドアンバサダーとの企画を、2024年を通じて展開していく予定だという。

おなじみのアイコンの謎に迫る マクドナルド

マクドナルドはフィンランドで、ビッグマックにまつわる「陰謀論」の真相に迫るドキュメンタリー風の動画を公開した。ウェブサイトやアプリで広く使われる、3本線のナビゲーションメニューは「ハンバーガーメニュー」と呼ばれる。これは、ビッグマックを模したものなのか? 真相を突き止めるため、主人公はダラスに飛び、3本線のアイコンを発明したといわれる人物を探し出すという内容だ。企画・制作はノルドDDB(Nord DDB)。

主人公の男性はインスタグラムTikTokのアカウントを持ち、調査の過程の投稿を見ることができる。また、同国の消費者は、見つけたハンバーガーメニューのアイコンをマクドナルドのアプリから送信すると、ビッグマックを1つもらえるという参加型のキャンペーンになっている。

【お知らせ】

今年で23回目を迎えるCampaign Asia-Pacific主催「PRアワード」のエントリーを現在受付中です。通常エントリーの締切は3月27日まで。審査員の情報も公開しております。詳しくはこちら(英語)をご覧ください。

(文:田崎亮子)
 

提供:
Campaign Japan

関連する記事

併せて読みたい

3 日前

世界マーケティング短信:フォーブスに出稿したはずの広告がMFAに掲載

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

4 日前

エージェンシー・レポートカード2023:電通クリエイティブ

クリエイティブの面では多くの実績を残したが、マネジメントが低迷した電通。グループ統合の道のりは、依然続く。

2024年4月10日

マーケティング調達チームはKPIに不服  WFA調べ

組織で目標設定をする人々は、マーケティングに対する包括的な理解を欠いていることが多い。このことが社内で調達、マーケティング、および他部門との間の分裂を増幅させていると、WFAの調査で明らかになった。

2024年4月09日

AKQA東京オフィスのECDに荒井信洋氏が就任

国内外の広告賞を多数授賞してきたTBWA HAKUHODOの荒井信洋氏が、AKQAに移る。デザイン主導のイノベーションを創出してきたWPP傘下のエージェンシーと、日本の文化との化学反応を起こすことを目指す。