David Blecken
2017年11月20日

自動車税の過重さを動画で訴求するJAF

勤勉なサラリーマンにとって、快適な通勤はかなわぬ夢なのか。

日本の広告やポップカルチャーには、女子高生とサラリーマンが多く登場する。ただし後者は、同情心を誘うものとして描かれることがほとんどだ。日本自動車連盟(JAF)が公開した動画に描かれるのも、気品を失うことなく通勤することすらかなわない哀れなサラリーマンの姿だ。

JAFの「チェアドライブ」は、日本の自動車税がいかに高いかを訴求する動画だ。アメリカと比べて約34倍も高い自動車税により、このサラリーマンの手が届く移動手段はオフィスチェアくらいしか残されていない、というのである。JAFは「近い将来、車がなくなるかもしれない」と、自動車税制の改正に取り組んでいる。

政府は昨年、燃費性能を考慮するよう税制を改正したが、自動車業界のロビイストたちはまだ納得していない。自動車取得税などに、8%の消費税が二重に課税されていることは不公平だというのが、彼らの主張だ。重過ぎる税負担がクルマ離れの原因だ、というのである。

Campaignの視点:
ひときわ光彩を放つクリエイティブ、というわけではないが、伝えたい問題点をユーモラスに伝えている動画だ。だがクルマ離れの原因はいくつもあり、自動車税の重さはその一つにすぎない。自動車での移動は満員電車に乗るよりもはるかに快適だが、駐車場の数が限られており、料金もとても高い。そもそも多くの企業では、渋滞などを理由に自動車での通勤を禁止している。

結局のところ、日本の自動車メーカーはトヨタのカーシェアリング・カフェのように、時代の変化に合わせて、新たな収入源を探す必要があるのだろう。少なくとも、自動車税率が約100%だというシンガポールのことを思えば、少しは気が休まるだろうか。

(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)

提供:
Campaign Japan

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