Campaign Staff
2018年3月01日

誰もがCMを制作できる自動車販売サイト

豪州の中古車販売サイト「カーセールス」では、1.2兆本ものCM制作が可能なのだとか。

CampaignでCMを取り上げる際には通常、作品のあらゆるバリエーションを見るようにしている。だがこの作品は、そんなことは到底できそうにない。

同社サイト上で中古車販売情報を掲載する全ての売り手が、「高級感の漂うユニークな自動車CM」を制作して掲載できるようにしたのだ。

この「AutoAds」キャンペーンを開発したのは、CHEプロキシミティ(本拠地:メルボルン)だ。数百本の動画や数千本のナレーションをあらかじめ用意し、これと売り手が投稿した情報や写真を巧みに組み合わせることで映像を制作するというもの。組み合わせ方を変えることで、理論上は1.2兆通りものバリエーションを作ることが可能なのだと、同社担当者は話す。

売り手には「アドベンチャー」「家族」「タフ」「ラグジュアリー」「都会」のテーマの中から、5本の40秒CMが届く。この中から好きなものを選び、フェイスブックに掲載することができるという仕組みだ。

以下に、いくつかのサンプル作品をご紹介する。









Campaignの視点:
制作されたCMは単に「かろうじて鑑賞に堪える」といったレベルでなく、見ていて楽しい作品に仕上がっており、感銘を受けた。クリエイティブ領域で人工知能の技術をどのように活用できるかを、証明した取り組みといえるだろう。

(翻訳・編集:田崎亮子)

関連する記事

併せて読みたい

3 日前

「多様性に欠けたクリエイティビティーは機能せず」 電通グループ・五十嵐社長

カンヌライオンズの開幕を控え、Campaignは広告業界“ビッグ6”の一角、電通の五十嵐博グローバルCEOにインタビュー。クリエイティビティーとビジネス、ブランド構築などについて尋ねた。

2025年6月12日

世界マーケティング短信:WPPのリードCEO、年末に退任

今週も世界のマーケティング界から、注目のニュースをお届けする。

2025年6月12日

シーインのグローバルPRディレクターが語る、ファストファッションの拡大とデジタルの影響力

先日開催されたCampaign360に、シーインのシャーリーン・リー氏が登壇。倫理観や環境への影響が問われる中で、リアルタイム生産、ポップアップストアの展開、マイクロインフルエンサーモデルがいかにグローバルな成長を後押ししているかについて語った。

2025年6月11日

電通、アテンションデータでリテールメディアを強化

アイトラッキング(視線計測)データに関する調査で、リテールメディアがソーシャルメディアやOOH(屋外広告)に匹敵する効果があることが証明された。