
パワーリスト2025 「APACベストマーケター50」 *CampaignはDoubleVerifyと提携しています |
河野奈保
副社長執行役員、チーフマーケティングオフィサー
楽天グループ
2020年より6年連続で選出
2024年に大幅成長とイノベーションへのコミットメントを実現させた楽天グループ。その立役者が河野氏だ。昨年度の連結売上高は過去最高の2.3兆円($16.1億ドル)に達し、前年比10%増となった。
同氏はグループCMOに加え、楽天モバイルの執行役員も兼務する。その楽天モバイルは昨年10月、契約者数が800万を突破。さらに今年2月には、わずか5年未満で850万に達するという驚異的な成長を遂げた。低価格プランの導入や明確なターゲット設定(昨年9月に開始した65歳以上が対象の『最強シニアプログラム』など)、紹介キャンペーンなどが功を奏したかたちだ。
同氏のリーダーシップの下、楽天のブランドエコシステムは持続的に拡大を続ける。マーケティング支出を削減しつつも効率化を高め、日本や米国、フランス、台湾といった主要市場でのブランド認知度は、同社によると83.2%に達したという。
また、事業全般で人工知能(AI)の統合を推進。昨年は35を超えるAIツール及びサービスを導入した。こうしたイノベーションへの注力は、楽天が技術革新の最前線に立つという同氏のコミットメントを表す。ビジネスカンファレンス「Rakuten Optimism 2024」ではAIを活用したファッション及びビューティー分野のキャンペーンを紹介、クリエイティビティーとマーケティングにおけるAIの可能性を示した。また、メディアへの露出で専門知識を広く共有、昭和女子大学での講演ではデジタル社会で成功するために必要なスキルを披露した。
ビジネス面での成功にとどまらず、社会的責任とDEIの推進にも注力。同社のイニシアティブ「Walk Together with Pride」を先導し、様々なイベントやスポンサーシップ、社内ポリシーを通じてLGBTQ+コミュニティーを支援する。包摂性に取り組む団体「Work with Pride」が授与するゴールド賞を、昨年まで8年連続で受賞。包摂性における先進的企業として楽天のイメージ向上に貢献した。またサービスの利便性・包摂性向上のため、障がい者からのフィードバックを具現化。商品のアクセシビリティーを高めるプログラムも主導した。
サステナビリティーの推進にも意欲的だ。持続可能性の高い生活習慣の定着を目指すプロジェクト「Go Green Together」の普及に努め、参加者120万人を目指す。
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