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ドロガ氏、9月に親会社のバイスチェアに就任
デイビッド・ドロガ氏がアクセンチュア ソング(Accenture Song)のCEOを9月1日に退き、親会社であるアクセンチュアのバイスチェアパーソンとして「より広範な戦略」を担うことになる。後任には、現在アクセンチュア ソングの米国担当責任者を務めるンディディ・オテ氏が就く。
ドロガ氏はカンヌライオンズで最も多く表彰されたクリエイターで、2006年にDroga5(ドロガファイブ)を設立した。2017年にはクリエイティビティーへの長年の貢献を表彰する「ライオン・オブ・セントマーク(Lion of St.Mark)」を最年少(当時47歳)で受賞している。
2019年にはアクセンチュアがDroga5を買収。ドロガ氏は2021年にアクセンチュア インタラクティブ(当時)のCEOに就任し、その翌年には傘下のエージェンシーをアクセンチュア ソングに統合した。
アクセンチュアの会長兼CEOであるジュリー・スウィート氏は「デイビッド・ドロガ氏は類まれな才能を持つ、一世代に一人いるかいないかというクリエイティブリーダーでビジネスビルダー」と評する。「彼はあらゆるものに人間味や想像力、明瞭さ、自信をもたらし、企業の成長やつながり方に新たな定義を与えます。その輝かしい才能は寛大さや誠実さ、そして他者への信頼に他なりません。アクセンチュアのバイスチェアパーソンとして、彼の功績や影響力は社員、仕事、そしてパーパス(企業の存在意義)として受け継がれていくでしょう」。
ドロガ氏は「世界中の数多くのミッションや文化に携わることができ光栄です。素晴らしいリーダーシップのもと、まさに今が適切なタイミングなのだと思います」とコメント。「正直なところ、これまでのキャリアや与えられてきた機会には感謝しきれません。私を信じてくれた人々、共に働いた仲間たち、サービスを提供してきたクライアント、信頼、野望、友情。これらはすべて私の一部です」。
GroupMが正式にWPP Mediaへと変更
WPPのメディア事業ブランド「グループエム(GroupM)」が、ブランド名を正式に「WPPメディア(WPP Media)」に変更した。今月上旬に報じた当時、同社は「推測についてはコメントしない」と回答していた。現在は自らを「AI駆動型のメディアカンパニー」と称する。
WPPのマーク・リードCEOは声明で「グループエムが設立されたのはメディアの規模が最も重要だった時代でしたが、WPPメディアはAI、データ、テクノロジー、そしてよりシンプルで統合されたソリューションの力を反映しています」とコメントしている。
WPPメディアのブライアン・レッサーCEOはこのように述べる。「WPPメディアは、あらゆる場所のあらゆるものがメディアとなる世界のために設立されました。AIを活用した製品に投資し、データとテクノロジーを融合し、未来を見透けたスキルを社員に身に着けさせることで、クライアントが急速に変化する消費者行動を先取りし、AIが生み出す無限の成長機会を活用できるよう支援します」。
ピュブリシスがCaptiv8を買収
ピュブリシス・グループ(Publicis Groupe)が、インフルエンサー・マーケティング・プラットフォーム「キャプティベイト(Captiv8)」を買収した。近年買収したエプシロン(Epsilon)やインフルエンシャル(Influential)と統合し、「比類ない規模とリーチ」を誇るインフルエンサー事業にしていく計画だ。買収金額は公開されていない。
キャプティベイトは2014年にクリシュナ・サブラマニアン氏が設立し、120カ国で事業を展開。世界中に約1,500万人のクリエイターネットワークを有し、5,000人以上のフォロワーを持つインフルエンサーの95%を網羅しているという。キャプティベイトの名称は維持され、サブラマニアン氏が引き続きCEOを務める。
(文:田崎亮子)